> この記事は pyspa Advent Calendar 2016 の第10日目の記事です。今頃きっと 紅茶飲んでる aodagからバトンは回ってきています。
今年は、最初のpyspa転職とも言えそうなあれに一区切りついた感じがある年でした。pyspa忘年会でも「一時代が終わった感じ、年月は流れてるよ、ヤベー」とかいう声が聞こえていました。
当時のあれのようにマッチングがうまくいくようであれば良いのですが、記憶に残るほどケースとしては少なく、人を探している側も職を探している側ももったいないことになっていると感じています。
私がエンジニアとして採用に関わるようになってからそこそこの月日が経ちます。 そんな中で特にもったいないと感じていることを共有しておきます。
おまえ誰よ?
私が応募や紹介を見る際にまず気にするのは次の2点です。
自分の職務経歴書を見て、自分が何者なのかがそこに表現されていますか?
なぜか 会社に書かされるので事実をただ羅列 している、なんてことはありませんか?
会社に書かされる場合は、どのプログラミング言語やどのミドルウェアを扱えるという特性で売り込まれ、月n万円のnを大きくするために多くの技術が羅列されていれば良かったりします。今回の話は、そういったマッチングではなく、個のエンジニアとして人を見る場合の話です。
転職活動も採用活動もリソースを消費しますので、双方が不幸にならないように職務経歴書を確認する時点で双方の目指すところが合わないと判断できれば無駄がありません。
残念なのは必要なことが書かれていなくて判断できない場合です。
スキル的に優れていそうだと判断した場合
一度話を聞いてみようとなりますが、結局何がどうなのか曖昧なまま無かったことになったりします。貴重な時間を双方無駄にします。話をするのが楽しかったので良いかとなることもありますが、時間に余裕がない場合にはもったいないですね。
情報量が少なすぎる場合
何か引っ掛かる部分があれば気になる点を補える情報をもらえないか確認をしてみることはあります。 多くの場合は、返答も情報量が少ないことが多く、何者なのかわからないため見送らざるを得ないことが多いです。 情報量を増やせる経験ができるように仕事の仕方を考えてみましょう。
何をしたい人なのか?
利用してきたプログラミング言語やミドルウェアなどの経験によって絨毯爆撃のように応募させられてしまったりといったことも発生します。もちろん、そこを強みとしてアピールすること自体は無駄ではありませんし、特定のプログラミング言語を使えるエンジニアを求めていることもありますので、書くのは良いと思います。加えて、プログラミング言語やミドルウェアに対するスタンスがわかるようになっていると良いです。
プログラミング言語やミドルウェアに何を利用するかが重要と考えている場合には、どのような理由でそのプログラミング言語やミドルウェアなどを利用してきたのか、また今後も利用したいのかといったことを知りたいです。面接では格好良いと思っている箇所を語ってもらったり、よく比較されるテクノロジーに比べてどうなのかといったことで話が弾むことでしょう。
プログラミング言語やミドルウェア自身よりは、技術の使い方・データやサービスの規模などスキルを向上できるといった理由であったり、開発するプロダクトでどういった影響を世界に与えたいかといったことを重要視するのであれば、ポイントになるのがどの辺りかがわかるようにしておいてもらえると、そのポイントがどのような扱いなのかを事前に整理しておいてもらえるかもしれません。
何ができる人なのか?
職務経歴書には、開発したシステムの業種と概要システム名と、利用されている主なテクノロジー、担当範囲・職位が書かれているのが一般的です。どういった種類の業務知識に触れたかについてはわかりますが、書いてあるテクノロジーを使いこなせるかどうかはわかりません(全職歴で全てを一人で準備・開発したのであれば別ですが)。
可能であれば、どのテクノロジーについて責任を持っていたか、チャレンジングだったこと、得られた経験とそれによるスキルの向上などが書かれていると良いです。
ネタ振りであることを理解する
チャレンジングだったことについて書くということは、どういった事象が起きた際にどう対応する人なのかを採用側に伝えるためのネタ振りです。
気になっているテクノロジーについて聞いたりすることがよくあります。これはどういう考え方でテクノロジーに接する人なのかを確認するためです。
非常に残念なことに、ネタ振りに打ち返すとキャッチする気もなく球を後ろにスルーする人がいます。ネタを振ってきてくれたら打ち返すのでキャッチボールをできるネタを振ってください。
今後やってみたいこととして書いてあることも同様です。
今後YYYYをやってみたいと書いた場合、面接までに手をつけて長所・短所や特徴を話せるようになっていることを期待してこちらも楽しみにしています。
やってみたいのままになっている=永久にやらない と思われると思いませんか?
何が求められているか考える
職務経歴書は誰が何を知るためのものなのか、その相手に自分は何を伝えたいのか。
全てを同じ粒度で書かなければいけないことなんでないのです。目的と効果を考えましょう。
実際の仕事も考え方は同じ なので、これができていて双方の方向性に大きな違いがなければ先へ進めることでしょう。
OSS活動など
GitHubでOSS活動をしていたりする場合には是非URLを載せておいてください。
dotfilesやチュートリアルの写経しか公開されていない場合は、マイナスの印象を持つことがありますので、理由があってプライベートリポジトリを隠し持っていることや、どういったプロジェクトにコントリビュートしているなどの補足がある良いですね。
アカウントを提出するためだけに作成する必要はありません。しかし、良い機会なので世界に貢献を始めるのは大いに結構ですね。ただし始めたばかりのアカウントはやはりお知らせ不要です。
登壇履歴や資料、論文へのポインタなどはあなたの考え方を知ることができますので、是非知らせてください。
転職エージェントの中の人々へ
エンジニアが最大限自分を表現し、その時点で最高のマッチングができるようにサポートするのがあなた方のお仕事ですよね。エンジニアが申告したテキストをWordにコピペして自動修正によるタイポで足を引っ張ってる場合ではありません(テクニカルワードが間違っている場合、書類で落ちる可能性が相当高くなります)。
エンジニアの想いが伝わる職務経歴書を取引先企業に提出できているか、今一度確認してください!